制作スタジオである日本アニメーションとフジテレビジョンは、後任の選考にあたり極秘オーディションを重ねた。求められたのは、単なる「声のモノマネの上手さ」ではない。キャラクターが持つ生命力、日常会話に宿る独特のテンポ、そして何よりも「まる子という人間」を愛し、演じきれる表現力だった。
その難関を突破したのが菊池こころさんだ。選考の過程で制作陣が最も重視したのは、セリフを発した瞬間に漂う自然体の愛嬌だったという。物真似に終始すれば、いずれ演技に歪みが生じる。TARAKOさんが築き上げたエッセンスを深くリスペクトしながらも、自分の呼吸でまる子として生きられるか――。妥協なき選考の末、満場一致で彼女に白羽の矢が立った。