名取裕子に夫はおらず、過去に結婚していた事実もない。これまでに幾度となく浮上した結婚の噂は、ドラマ内の役柄や断片的な熱愛報道が一人歩きした結果に過ぎない。
なぜ彼女は独身を貫いてきたのか。その根底には、20代から第一線で走り続けてきた多忙な女優業と、家族に対する責任感がある。名取は若い頃、家族の介護や看病に奔走していた時期があり、自身の私生活を後回しにせざるを得ない環境にあった。仕事と家庭の両立に悩む間もなく、演じることと肉親を支えることに全エネルギーを注ぎ込んできた歴史がある。
自立した一人の女性として「誰かに依存せず、自分の足で人生の舵を取る」という決断は、彼女自身の言葉の端々からも強く感じられる。独身でいることは妥協ではなく、表現者として己を磨き続けた結果選んだ、主体的な生き方そのものである。