この小惑星ファエトンを間近で解明しようという前人未到のプロジェクトが始動している。それがJAXA(宇宙航空研究開発機構)の手掛ける深宇宙探査計画「DESTINY+(デスティニー・プラス)」だ。探査機はファエトンに向けて飛行し、超高速での近接飛翔(フライバイ)観測を試みる。
ファエトンが撒き散らした塵の成分や表面の微細な構造を現場で分析できれば、地球に水や有機物がどのようにもたらされたのかという生命起源の鍵に近づくことができる。夜空を見上げて流れる光の粒は、最新の宇宙科学が挑むフロンティアそのものでもあるのだ。