『横須賀ストーリー』や『プレイバックPart 2』など、阿木燿子・宇崎竜童コンビによるエッジの効いた楽曲群は、山口百恵に「大人びた少女」「性と生の葛藤を背負うヒロイン」という強烈なパブリックイメージを付与した。過激な歌詞を淡々と歌い上げる姿は、全国の若者を魅了すると同時に、メディア側の過剰な性的視線を増幅させる結果ともなった。
しかし、彼女自身はそうした大人の仕掛けやメディアの好奇視に対して、常に冷静で毅然とした態度を貫いた。過熱するゴシップ報道に対しても、無駄な弁明をせず歌唱と演技で圧倒するスタイルを保持。この「沈黙の気品」こそが、下衆なゴシップを跳ね返し、今なお彼女を神格化せしめている最大の要因である。