メニュー表や店頭の表示で「砂肝」と書かれていたり「砂ずり」と書かれていたりして、別々の部位かと錯覚した経験を持つ人は少なくない。しかし、その正体はどちらも鶏の消化器系の一部だ。地域によって呼び名が分裂した背景には、日本の豊かな方言や食文化の変遷が存在する。
一般的に、東京を中心とする関東地方では「砂肝」という名称が広く定着している。一方、大阪や福岡をはじめとする関西地方や九州地方では「砂ずり」、あるいは短縮して「ずり」と呼ばれるケースが圧倒的に多い。言葉の響きは異なれど、食卓に運ばれる肉そのものに品質や構造上の差は存在しない。