首都圏の朝の空気に、あの独特の低音ボイスが響き渡る。月曜から金曜の早朝6時30分、番組のオープニング主題歌とともに始まる『森本毅郎・スタンバイ!』は、昭和から平成、令和へと時代が移り変わるなかで、日本の朝を象徴する情報源であり続けてきた。
森本毅郎がマイクに向かう姿には、長年のキャリアが醸し出す圧倒的な安定感がある。政治、経済、社会問題から街の小さな話題まで、複雑なトピックを一瞬で解きほぐし、市井の人々の視点に引き戻してみせる技術はまさに面目躍如だ。ただ原稿を読み上げるのではなく、ニュースの背景にある矛盾や不条理に対して容赦なく切り込む姿勢は、齢を重ねてなお健在である。