種をまいたにもかかわらず発芽しないトラブルの背景には、明確な植物生理学的要因が存在します。農協や種苗メーカーの技術資料によると、エンドウの発芽適温は15℃〜20℃であり、地温が25℃を超える高温下や5℃以下の極端な低温下では発芽率が著しく低下します。
現場での調査や栽培者の声で最も多く見られるのが「水のやりすぎによる種子の腐敗」です。エンドウの種子は酸素要求量が高く、播種直後に土壌が過湿状態になると呼吸困難に陥り、土中で腐敗します。種を水に長時間浸けてからまく手法も、酸素欠乏を引き起こすためエンドウにおいては厳禁とされています。
さらに見落とされがちなのが、ハトやヒヨドリなどの野鳥による食害です。鳥は地表近くに埋められた大きなマメ科の種子を鋭く見つけ出します。「発芽しなかった」と感じて土を掘り返すと、種自体が跡形もなく食べ尽くされていたという事例が頻発しています。