検索エンジンで「ケイトウ 花言葉」と入力すると、関連ワードに「怖い」という単語が表示されることがあります。しかし、植物文化史や花言葉の典拠を精査すると、ケイトウに呪いや不吉な死を連想させる花言葉は一切存在しません。
ではなぜ「怖い」という印象が一人歩きしてしまったのか。その原因は、西洋および日本に伝わる「気取り屋」「お節介」「風変わり」というやや皮肉混じりの花言葉にあります。これらの言葉は、ケイトウの学名であるCelosia(ギリシャ語で「燃える」を意味するkeleosが語源)や、和名「鶏頭」が示す通り、雄鶏(オンドリ)が胸を張ってトサカを揺らし、堂々と歩く姿から連想されたものです。
雄鶏が見せる誇らしげな様子を「気取っている」「自己主張が強い」と擬人化した結果生まれた表現であり、決して悪意を込めたものではありません。むしろヨーロッパでは、堂々とした立ち姿から「勇敢」「おしゃれ」といった前向きな賛辞として捉えられるケースが一般的です。
また、ケイトウには「色褪せぬ恋」という極めてロマンチックな花言葉も存在します。ケイトウは花びらではなく「茎の一部が変化した花序」が鮮やかに着色しているため、乾燥させても鮮烈な色彩がほとんど失われません。この驚異的な保色性が「決して色褪せない純粋な想い」の象徴となり、現在では愛を伝えるフラワーギフトの定番として親しまれています。