メディアの構造に目を向けると、インフルエンサーのスキャンダルは格好のコンテンツとして消費され続けてきた歴史がある。切り抜き動画やまとめサイト、無数の考察系クリエイターが参入し、一つの事象が何重にも二次利用されるエコシステムが形成された。
この現象は、単なる批判を超えた「情報エンターテインメント化」の側面を持っていた。感情的な見出しと再生数を追求するアルゴリズムが噛み合った結果、問題の本質とは無関係な個人への攻撃やプライバシーの過剰な暴き立てが正当化される風潮が定着してしまった。厳しいファクトチェックが求められる現在の視点から振り返っても、当時の熱狂はネットメディアの過渡期における象徴的な出来事だった。