大阪富田林の異形巨塔「Plの塔」内部の真実と入れない理由

大阪富田林の異形巨塔「Plの塔」内部の真実と入れない理由

大阪富田林の異形巨塔「Plの塔」内部の真実と入れない理由の全体像を詳しく解説してご紹介します。

PLの塔を一目見た者が一様に抱くのが、「どのようにしてこの複雑な三次曲面を建造したのか」という工学的な驚きです。直線がほとんど存在しない非対称の流線型フォルムは、昭和中期の日本の土木・建築技術の粋を集めて形作られました。

基本設計の構想は二代教主・御木徳近自身の手指のスケッチと粘土模型から始まり、それを実際の建築構造へと昇華させたのが、日本を代表する組織設計事務所である日建設計と、施工を担当した東急建設の精鋭技術陣でした。

この異様な曲面を実現するために採用されたのが、当時としては画期的な「ショットクリート工法(吹き付けコンクリート工法)」です。仮設の足場を組み、鉄骨と金網で作った複雑な骨組みに対し、高圧ポンプで特殊配合のコンクリートを直接吹き付け、職人が手作業で削り出し・整形していくという、まさに巨大彫刻を削り出すような途方もない手作業と最先端技術の融合によって完成しました。

継ぎ目のない一体構造(モノコック的シェル構造)は、彫刻家アントニ・ガウディのサグラダ・ファミリアにも比肩する芸術的インパクトを放ち、日本の近現代建築史においても極めて特異な傑作として専門家の間で高く評価されています。

山口 彩花
著者

山口 彩花

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。