卵の安全性を語る上で避けて通れないのがサルモネラ菌食中毒リスクです。養鶏場における衛生管理の徹底により、日本の鶏卵でサルモネラ菌(Salmonella Enteritidis)に汚染されている確率は数千個から数万個に1個程度と極めて低確率に抑えられています。
しかし、汚染卵が長期間常温放置されたり賞味期限を大幅に超過したりすると、卵白に含まれる抗菌酵素「リゾチーム」の働きが低下し、菌が卵黄内部で爆発的に増殖を始めます。この菌が増殖した状態で卵賞味期限切れ生食を行うと、激しい腹痛、嘔吐、高熱を伴う急性胃腸炎を引き起こします。
サルモネラ菌は熱に弱い特性を持ちます。日本食品衛生協会の安全データによると、「70℃で1分以上」または「中心温度75℃で1分以上」の卵賞味期限切れ加熱調理を行えば、菌は完全に死滅します。半熟や温泉卵ではなく、黄身と白身が完全に固まるまで熱を加えることが安全確保の鉄則です。