爪のトラブルを根本から断ち切るには、まず爪がどのような構造で成り立っているかを把握する必要があります。爪(爪甲)は、一枚の板のように見えて実は背爪・中爪・腹爪の3層構造で重なり合っています。この層の間には微量の水分と脂質が存在し、ミルフィーユのような柔軟な結合を保つことで外部の衝撃を逃がしています。
しかし、日々の手洗いやアルコール消毒、洗剤の使用によって層の間の脂質が失われると、層同士の密着が剥がれ、先端からめくれる「二枚爪」が発生します。また、水分量が12〜16%の適正範囲を下回ると、爪は弾力を失ってガラスのように脆くなり、少しの負荷で亀裂が入るようになります。
さらに見逃せないのが「爪の縦筋」です。これは皮膚のシワと同じく爪母(爪を作る根元部分)の細胞分裂サイクルの乱れや乾燥、血流低下によって生じる現象です。爪が薄い、あるいは割れやすいと感じる背景には、外的な乾燥ストレスと、爪の成長を支える毛細血管の血流不全が深く関わっています。