日本の道路交通法第71条の3第3項において、自動車の運転者はチャイルドシートの法律上の義務として「6歳未満(5歳まで)」の幼児を乗車させる際、幼児用補助装置を使用しなければならないと明確に規定されています。これに違反した場合、反則金や罰金といった金銭的ペナルティは科されないものの、行政処分としてチャイルドシートの違反点数が1点付加されます。
ここで多くのドライバーが陥る最大の誤解が、「国が6歳未満と定めているのだから、6歳の誕生日を迎えたらシートベルトだけで安全に乗れるはずだ」という思い込みです。警察庁や自動車安全技術の関係筋が指摘するように、法律上の「6歳未満」という線引きは、当時の就学年齢や後部座席のスペース、国民への普及率を考慮して政治的・行政的に妥協された最低限の足切りラインに過ぎません。
さらに、道路交通法におけるチャイルドシートの罰則と免除規定には、政令で定める「8つの免除事由」が存在します。具体的には以下のケースなどです。
- 座席の構造上、チャイルドシートを固定できないとき
- 著しい肥満やケガ、障害によって装着が療養上適当でないとき
- 授乳やオムツ替えなどの応急処置を行っているとき(走行中は極めて危険)
- バスやタクシーなどの一般乗合・特定旅客自動車運送事業の車に乗せるとき
- 医療機関への救急搬送など緊急のやむを得ない事由があるとき
ただし、現場の救急救命士や交通事故鑑定人は「免除規定は法律上の処罰を免れるための例外であり、物理的な衝突衝撃から子どもの身体を免責してくれるわけではない」と口を揃えます。タクシーであっても、抱っこされた幼児は衝突の瞬間に強烈な慣性力で前方に弾き飛ばされ、大人の体重で押し潰される危険性があるのです。