観光情報サイトで頻繁に見落とされがちな盲点が、道路交通規制と気象条件の落とし穴です。「レンタカーがあるからカーナビを山頂展望台にセットしてドライブしよう」と考える県外ドライバーが少なくありませんが、前述のとおり一般車両は山麓部で完全に遮断されます。途中で引き返す羽目になり、結果として山麓駅駐車場にたどり着いた頃には最終運行に間に合わなかったという悲劇が後を絶ちません。
また、アクティブ派に人気なのが皿倉山登山道ルートです。帆柱自然公園の一部である皿倉山には「帆柱登山口」「皿倉表登山道」「煌彩の森コース」など複数の登山道が整備されており、日中は子ども連れやハイカーで賑わいます。登山口から山頂までは標準コースタイムで片道約60分から90分。自然の森林浴を楽しみながら登頂し、下山のみケーブルカーを利用するスタイルは体力作りやレジャーとして非常に優れた選択肢です。
しかし、ネット上の「夜景登山も手軽」という軽率な書き込みには強い警戒が必要です。皿倉山の登山ルートには街灯がほとんど整備されておらず、日没後の山道は一寸先も見えない漆黒の世界と化します。イノシシ等の野生動物との遭遇リスクや足元の木の根による滑落事故の恐れがあり、本格的なヘッドランプやトレッキング装備を持たない軽装の観光客が夜間に登山道を歩く行為は極めて危険です。夜景観賞目的であるならば、迷わずケーブルカーとスロープカーを利用するのが鉄則です。