一世を風靡したまりもっこりが、なぜメディアの表舞台から姿を消すことになったのか。その要因を検証すると、単なる飽きにとどまらない、当時のエンタメ市場の構造的変化が浮かび上がってきます。
最大の要因は、2000年代後半から巻き起こったご当地キャラクターブーム(ゆるキャラブーム)の本格化と市場の淘汰です。2007年の「ひこにゃん」登場以降、地方自治体や行政が主導する公認キャラクターが急増しました。2010年代に入ると「くまモン」や「ふなっしー」といった、自治体のPR予算を背負ったクリーンで全世代対応型のマスコットがテレビ市場を席巻します。
この環境変化において、まりもっこりが持つ「下ネタ由来の突飛さ」は諸刃の剣となりました。民放のバラエティでは重宝されたものの、行政機関とのタイアップや教育関連のイベント、全世代向けのテレビCMなどには起用しづらいという構造的制約を抱えていたのです。メディア露出のバブルが沈静化するにつれ、全国ネットの番組からフェードアウトしていったのは必然的な流れでした。
なお、ネット上でまことしやかに囁かれた「苦情が殺到して販売中止に追い込まれた」という噂の真相ですが、これは事実無根のデマです。前述した「初期に阿寒湖の一部の土産店で取り扱いを断られた」というエピソードが尾ひれをつけて誇張されたものであり、法的な差し止めや製造中止の処分を受けた事実は一切存在しません。