館内に足を踏み入れた来館者がまず息を呑むのが、コミックスの表紙や名場面をそのまま切り取ったかのような圧巻のコレクションです。サーキットの狼ミュージアム展示車両は、作品を知るファンには涙もののディテールが散りばめられ、純粋な自動車好きにとっても歴史的価値の高いモデルが揃っています。
筆頭として挙げられるのは、主人公・風吹裕矢の原点であるロータスヨーロッパです。軽量なFRPボディに低く構えたプロポーション、そしてボディサイドに刻まれたライバル撃墜の星マーク。漫画のコマからそのまま飛び出してきたかのような仕上がりは、ファンの視線を釘付けにします。
さらに、ライバルである沖田の駆る流麗なディノ246GTや、圧倒的なウェッジシェイプで当時の子どもたちに絶大な衝撃を与えたランボルギーニカウンタック(LP400)も堂々たる佇まいで鎮座しています。カウンタックのガルウィング(シザードア)を開放した姿や、ミッドシップに搭載されたV型12気筒エンジンのメカニズムをこれほど至近距離で鑑賞できる環境は、国内でも極めて稀有です。
このほかにも、早瀬左近の駆るポルシェ911カレラRS(通称ナナサンカレラ)やフェラーリ、マセラティ、ランチア・ストラトス、さらには日本の誇る名車トヨタ2000GTなど、20台を超える往年の名機たちが一堂に会しており、展示空間全体が巨大なタイムカプセルと化しています。