日本との関わりにおいて特筆すべきは、核兵器廃絶と世界平和を希求する「第11回ヒロシマ賞」の受賞だ。被爆から復興を遂げた都市の歴史と対峙したジャーは、広島市現代美術館での大規模個展において、原爆の記憶を過去の遺物としてではなく、現在進行形の地球規模の暴力と結びつけて再提示した。
広島の被爆者たちが語る記憶の断片を光と建築の言語へと昇華させた展示空間は、来館者に圧倒的な沈黙と対話を強いた。広島市現代美術館のリニューアル後もなお語り継がれるその展示は、単なる歴史の追悼にとどまらず、いま世界で起きている戦争や難民問題へと連なる普遍的な人道的アピールとして、日本の美術界に深い爪痕を残している。