統合失調症と双極性障害の違いとは?誤診防ぐ見分け方と薬・予後を解説

統合失調症と双極性障害の違いとは?誤診防ぐ見分け方と薬・予後を解説

統合失調症と双極性障害の違いとは?誤診防ぐ見分け方と薬・予後を解説について重要なポイントを解説いたします。詳細な分析をお届けします。

統合失調症と双極性障害は、外見上に現れる行動(興奮、引きこもり、奇異な発言など)が類似することがありますが、脳内で生じている病態の主座は異なります。統合失調症は主にドパミン神経系の過活動や神経ネットワークの機能不全によって「思考の解体・知覚の変容」が生じる疾患です。これに対し、双極性障害は神経伝達物質や細胞内シグナル伝達の乱れに伴い「エネルギー水準と感情の極端な変動」が周期的に生じる気分障害に分類されます。

統合失調症の中核は「陽性症状(幻聴、被害妄想など)」と「陰性症状(感情の平板化、意欲の減退、社会的引きこもり)」、さらに「認知機能障害」です。一方、双極性障害は「躁状態(あるいは軽躁状態)」と「うつ状態」を繰り返す疾患であり、気分の高揚に伴う多弁・活動性の亢進と、気分の著しい落ち込みによる無気力・抑うつが交互に、または混合して現れます。

比較項目統合失調症双極性障害(双極I型・II型)臨床上の鑑別ポイント主たる障害の領域思考・知覚・感情の統合機能感情・意欲・エネルギーの調整機能思考のまとまりの喪失か、気分の波に伴う変化か幻覚・妄想の性質自分への悪口・指図(幻聴)、関係妄想、被害妄想、作為体験躁期の誇大妄想(「自分は天才だ」等)、うつ期の微小妄想(罪業妄想等)妄想内容が現在の気分と調和しているか(気分適合性)経過と病相のパターン前駆期 → 急性期 → 消耗期 → 回復期・慢性期(継続的な経過を辿りやすい)躁状態とうつ状態を間欠的に繰り返す(病相間は寛解し正常に戻りやすい)エピソードの間に完全な寛解期(健康な状態)が存在するか主たる薬物療法抗精神病薬(D2受容体遮断など)気分安定薬(リチウム、バルプロ酸等)+ 抗精神病薬再発予防の主軸が気分安定薬か抗精神病薬の単剤化か好発年齢・生涯有病率10代後半〜20代前半に集中(約0.7〜1.0%)20代〜30代を中心に幅広い(約0.5〜1.5%)初発年齢と家族歴の慎重な聴取が必要
渡辺 美咲
著者

渡辺 美咲

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。