自己の良心に厳格であり、自然と人間を深く愛した蘆花は、数多くの力強い警句や名言を遺しました。現代を生きる私たちの心にも響く徳冨蘆花の名言一覧をご紹介します。
1.「自然は神の文字である」
『自然と人生』の根底に流れる思想を表した言葉。人間の小細工を超えた大自然の美しさにこそ、絶対的な真理と神の意志が刻まれているという畏敬の念が込められています。
2.「新しい酒は新しい革袋に盛らねばならぬ」
聖書の言葉を引用しつつ、第一高等学校での講演『謀叛論』などで語った一節。古い因習や権威にとらわれず、新しい時代を創る者は既存の枠組みを打ち破る覚悟を持つべきだと説きました。
3.「我等は土より出でて土に還る。土を愛し、土を耕す者は幸いである」
トルストイの感化を受け、世田谷での農的生活に入った蘆花の信念を示す言葉。観念的な言葉遊びを排し、自らの肉体を使って大地と共に生きることの歓びを讃えています。
4.「義を見て為ざるは勇無きなり。良心の命ずる処に従いて進むのみ」
文壇や国家権力、さらには肉親の反対に遭おうとも、自らの信じる正義と道徳律のために孤立を恐れなかった蘆花の苛烈な生き様を象徴しています。