便とともに排泄されていれば問題ありませんが、放置できないのが「吐きたそうに激しくえずいているのに何も出ない」という状態です。大手ペット保険会社や動物病院の臨床データによると、春や秋の換毛期を中心に毛球症の診察件数は急増する傾向にあります。
SNSや相談掲示板でも、「咳のような乾いた吐く仕草を何度も繰り返す」「お腹を波打たせているのに胃液すら出ない」といった切迫した投稿が後を絶ちません。胃の中でフェルト状に固まった被毛が一定サイズを超えると、食道を通って吐き出すことも、幽門(胃の出口)を通って腸へ送ることもできなくなります。これが代表的な猫の毛球症の初期症状です。
さらに事態が悪化し、毛玉が十二指腸や小腸へ流れ込んで詰まると、完全な猫の腸閉塞の兆候へと発展します。腸閉塞を引き起こすと局所の血流が遮断され、腸壁の壊死や腹膜炎を引き起こし、発症から数日で命に関わるショック状態に陥るリスクがあります。