月案や週日案を作成する際、形骸化した文言をコピー&ペーストしてしまう悩みを解消するため、厚生労働省の『保育所保育指針』が示す3つの視点(「健やかに伸び伸びと育つ」「身近な人と気持ちが通じ合う」「身近なものと関わり感性が育つ」)に基づき、保育園1歳児指導案9月における実践的な「ねらい」と「配慮事項」を言語化しました。
【指導案にそのまま使える9月のねらい文例】
- 養護(生命・情緒):保育者と一対一でゆったりと関わり、安心して自分の好きな素材に触れて表現する心地よさを味わう。
- 教育(環境・表現):秋の自然物や色彩(紫、黄、赤など)に興味を持ち、指先や手のひらを使って絵の具やシールの感触を楽しむ。
- 教育(健康・人間関係):保育者の模倣をしながら「ペッタン」「トントン」などのオノマトペに親しみ、出来上がった喜びを保育者と共感し合う。
ジャン・ピアジェの認知発達理論に照らし合わせると、1歳児は「感覚運動的知能の第5段階(第三次循環反応)」から「象徴機能の萌芽」へと移行する過渡期に位置します。同じ動作を繰り返しながら試行錯誤し、物体の性質を確かめる時期です。また、エリク・H・エリクソンの心理社会的発達理論における「自律性 vs 恥・疑惑」の葛藤期でもあります。「自分でやり遂げた」という感覚が自律性を育み、過干渉や失敗への叱責は自己に対する疑惑を植え付けます。
【プロの結論】導入すべき園・やり方を見直すべき園の明確な判断基準
2026年最新保育製作の潮流を踏まえ、現場の造形活動が健全な発達支援になっているかを判断するための明確な基準を提示します。
【推奨されるアプローチ(取り入れるべき園)】
- 完成形を画一化せず、子どもの偶発的な表現(はみ出し、重ね貼り、かすれ)を作品の個性として肯定している。
- 製作の所要時間を子どもの集中力に合わせて柔軟に伸縮させ、途中で遊びが変わっても咎めない環境がある。
- 保育者が「上手にできたね」という結果評価ではなく、「赤と青が混ざって面白い色になったね」という事実・過程の言語化を行っている。
【見直しが強く求められるアプローチ(改善すべき園)】
- 「保護者への見栄え」を最優先し、作品の7割以上を保育士の手作業(下準備以外の仕上げ・顔入れ等)で完成させている。
- 子ども全員に同じスピード、同じ工程を強要し、椅子に座り続けることを強要している。
- 衣服の汚れを気にするあまり、子どもがダイナミックに素材に触れる機会を著しく制限している。