伊藤博文千円札の査定において、専門家が真っ先にチェックするのが紙幣の表側に印字されているアルファベットと数字の組み合わせ(記番号)の「印刷色」です。実は、伊藤博文の千円札には伊藤博文千円札黒色青色の違いと呼ばれる2種類の発行期が存在します。
1963年の発行開始から1976年(昭和51年)まで印刷されていたのが「黒色記番号」であり、その後、記番号の組み合わせが一巡したことを受けて1976年7月から発行停止となる1986年まで印刷されたのが「青色記番号」です。この色の違いは単なるデザインのマイナーチェンジではなく、希少性を決定づける歴史的マーカーとなっています。
黒色の記番号は前期発行分であり、青色に比べて市場に残っている未流通品の割合が低いため、同じ「未使用ピン札」であっても黒色記番号のほうが青色記番号よりも1.5倍から2倍近く高い相場で取引されます。
さらに注目すべきは、記番号の頭と末尾に配されたアルファベットの配列です。特に「A123456A」のように、最初と最後が共にAで挟まれた伊藤博文千円札AA券は、各色において最初に印刷された記念すべき第1ロットに属します。黒色記番号のAA券で、かつ未使用状態が保たれている場合、それだけで単体買取価格が1万円から2万円以上に達することも珍しくありません。