デジタル機器のトラブルにおいて、ネット上の知恵袋や簡易解説記事では判で押したように「困ったらまず再起動」というアドバイスが展開されています。しかし、画面表示異常のトラブルにおいて、盲目的な端末の再起動は致命傷になり得るという事実は見落とされがちです。
最たる例が、ブラウザで一時的なフォーム入力や編集作業を行っている最中に画面が乱れたケースです。未送信のセッション情報や、キャッシュにのみ残されている入力テキストは、プロセスが稼働している間であれば開発者ツールの復元機能や「戻る」操作で救出できます。ところが、パニックに任せてOSを再起動してしまうと、揮発性メモリ上の作業コンテキストは完全にクリアされ、二度と元の作業画面を再構築できなくなります。
また、「画面が突然真っ暗になった」際、バックライトの故障やディスプレイスリープと勘違いして電源ボタンを連打した結果、OSのシステム復元プロセスを強制遮断し、ブートループ(起動無限ループ)へ移行させてしまう惨劇も多発しています。画面が応答しなくなった際は、まず「Win + Ctrl + Shift + B」(グラフィックスドライバの再起動ショートカット)を実行して画面信号の再同期を試みるのがセオリーであり、物理電源の切断はあらゆるソフトウェア的アプローチを尽くした後の最終手段と位置づけるべきです。