プロ直伝アジの刺身の切り方!劇的に旨くなる下処理と職人技の極意

プロ直伝アジの刺身の切り方!劇的に旨くなる下処理と職人技の極意

プロ直伝アジの刺身の切り方!劇的に旨くなる下処理と職人技の極意の要点や背景をコンパクトにまとめました。最新トレンドを一目で把握できます。

アジを家庭で調理した際に生じる不快な生臭さの主成分は、皮脂の酸化物と「トリメチルアミン」という揮発性アミン類です。この臭気物質は体表のヌメリや内臓の血液中に高濃度で集積しています。流水で魚体を洗う工程と、絶対に真水に晒してはならない工程を科学的に区分することが、刺身の生臭さを消す下処理の神髄です。

最も重視すべき工程が、真水ではなく塩水処理の理由を理解した上での実践です。三枚におろした後の身肉を真水に浸すと、浸透圧の差によって水分が身の中に浸入し、身肉が白濁してブヨブヨの食感に劣化すると同時に旨味成分が流出してしまいます。これを防ぐために、海水とほぼ同濃度である「約3%の冷食塩水(水500mlに対し食塩15g)」を用意します。切り身や柵の段階でこの塩水に1〜2分潜らせることで、浸透圧を等しく保ちながら表面の臭みと余分な脂を洗い流し、適度な脱水効果によって身を引き締めることが可能になります。

衛生的な土台を整えたら、基本となるアジの三枚おろし手順へと移ります。淀みのない動作手順は以下の通りです。

1. まず尾から頭に向かって包丁を寝かせ、側線にある硬い棘状の鱗を取り除くアジのぜいご取りを行います。刃先を小刻みに上下させながら、身を削りすぎないよう皮の表面だけを滑らせます。
2. 胸ビレと腹ビレの後ろを結ぶ線に包丁を斜めに入れ、頭部を切り落とします。
3. 腹側を浅く切り開き、内臓を掻き出します。背骨の真下にある赤黒い血合い肉に刃先で切れ目を入れ、歯ブラシや流水を使って血糊を完全に洗い流します。この段階で一度ペーパータオルを用い、魚体外側と腹腔内の水分を1滴残さず拭き取ることが鉄則です。
4. 腹側から中骨に沿って包丁の刃先を滑り込ませ、背骨まで切り進めます。魚体を反転させ、背側からも同様に刃を中骨に当てながら切り進め、最後に尾の付け根で身を切り離します(二枚おろし)。
5. 残った骨付きの身も同様の手順で腹側・背側から包丁を入れ、上身、中骨、下身の計3パーツに分断します。

佐藤 大輔
著者

佐藤 大輔

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