一度薄くなってペラペラになった部分が、後から自然に厚みを増して元の硬さに戻ることは生物学的にあり得ません。爪はすでに角化を終えた死細胞の集まりであるため、薄くなった爪修復の本質は「今ある薄い部分を保護しながら、根元から新しく生えてくる爪を本来の厚みで育て上げること」にあります。
成人の手の爪が伸びるスピードは、健康な状態で1日に約0.1ミリ、1ヶ月で約3ミリ程度とされています。したがって、爪の根元にある爪母から先端のフリーエッジまで完全に生え変わるまでには、およそ4〜6ヶ月の歳月が必要です。足の爪の場合はさらに代謝が緩やかで、完全に生え変わるまでに10ヶ月から1年半ほどの期間を要します。
このように、薄くなった爪元に戻るまでの期間は損傷の深さに直結しています。中等度以上のダメージを負った場合、途中でケアを怠ると新しく伸びてきた爪まで外部の衝撃で欠けてしまい、再生サイクルがいつまでもリセットされ続けるという悪循環に陥りやすいため注意が必要です。