「40形」や「60形」という表記に並ぶ「形」という漢字は、一般社団法人日本照明工業会(JLMA)が定めた「白熱電球の相当する明るさの区分」を意味します。かつての白熱電球は消費電力(W数)がそのまま明るさに直結していましたが、省電力なLED電球の普及に伴い、消費電力ではなく「全光束(ルーメン:lm)」で明るさを表すルールへ完全にシフトしました。
日本照明工業会の統一基準において、一般電球形状(E26口金)の全光束基準は明確に定められています。40形相当は「485ルーメン以上」、60形相当は「810ルーメン以上」です。つまり、60形電球は40形電球と比較して、約1.67倍の光量を持っています。この明るさの差は、人間の視覚でも「薄暗い雰囲気のある空間」と「新聞の細かい文字まではっきり読める空間」ほどの劇的な違いとして知覚されます。
一方で、気になる家計への影響はどうでしょうか。現在のLED電球における消費電力と年間の電気代を、電力目安単価31円/kWh(全国家庭電気製品公正取引協議会策定)をもとに算出した比較データが以下の表です。
データを見れば一目瞭然の事実が浮かび上がります。白熱電球時代は40Wと60Wで電気代が約1.5倍に跳ね上がり、年間で1,500円以上の差がついていました。しかしLED電球全盛の現在、40形と60形の電気代の差は年間でたったの250円前後、月額換算ではわずか約21円です。「電気代がもったいないから暗い40形にしておく」という消極的な選択は、省エネの観点からはほぼ意味をなしません。純粋に「その部屋でどのような過ごし方をするか」を基準に選ぶのが鉄則です。