Q1:加齢黄斑変性症になると、完全に光を失ってしまう(全盲になる)のでしょうか?
A1:加齢黄斑変性症で障害されるのは視野の中心部(黄斑部)であり、周辺の網膜組織は保たれます。そのため、中心の細かい文字が見えなくなったり人の顔が分からなくなったりする「社会的失明」に至ることはあっても、部屋の明かりや周囲の障害物の影まで見えなくなる「完全な漆黒(全盲)」になることは原則としてありません。適切な治療を早期から行えば、読書や運転が可能な視力を維持できる確率は飛躍的に向上しています。
Q2:白内障や緑内障とは何が違うのですか?同時に併発することはありますか?
A2:病変の部位とメカニズムが全く異なります。白内障はカメラのレンズにあたる「水晶体」が白く濁る病気で、手術で人工レンズに入れ替えれば視力が回復します。緑内障は目と脳をつなぐ「視神経」が障害され、視野の外側や部分的な死角から欠けていく病気です。加齢黄斑変性はフィルムにあたる「網膜の中心部」が壊れる病気です。いずれも中高年に好発するため、白内障や緑内障と加齢黄斑変性を併発している患者は臨床現場で日常的に見られます。
Q3:日常生活で今すぐ取り組める確実な予防法はありますか?
A3:最大の予防法は「完全な禁煙」です。喫煙は黄斑変性のリスクを最大4倍近く跳ね上げるため、禁煙外来などを利用して即座に断つ必要があります。次に、外出時はUVカット加工のサングラスや帽子を着用し、網膜への紫外線や青色光の曝露を減らすこと。食事面では、ルテインを多く含むケールやほうれん草、抗酸化ビタミンを含む緑黄色野菜、オメガ3脂肪酸を含む青魚(サバ、イワシ等)を継続的に摂取することが医学的に推奨されています。