SNSや育児相談コミュニティを定点観測すると、生後30日から45日を迎えた保護者たちから悲痛な声が連日投稿されています。典型的なのは、「授乳のたびに服もカーペットもミルクまみれになり、1日に5回も着替えさせている」「ゲップをさせようと背中をとんとんした瞬間に顔面へ噴射された」という壮絶な日常の描写です。
自著の手記や育児エッセイなどでも、「抱っこ紐や服が常に酸っぱいヨーグルトのような匂いに包まれ、窒息させてしまうのではないかという恐怖で夜中に何度も飛び起きた」という生々しい体験談が語られています。病院の新生児訪問を担当する助産師への取材でも、「生後1ヶ月健診で『うちの子、病気でしょうか』と憔悴した表情で相談に訪れる親の9割以上が、体重増加も良好な生理的吐き戻しのケースである」と報告されています。
現場のリアルな証言から浮き彫りになるのは、赤ちゃんの激しい吐き方に親自身が圧倒され、必要以上の恐怖やストレスを背負い込んでいる実態です。「吐くこと自体」に目を奪われるあまり、赤ちゃんの表情や機嫌、排泄状況というトータルなバイタルサインの観察が後回しになってしまう傾向が見て取れます。