開校初年度に記録した驚異的な出願倍率以降、落ち着きを見せるかと思われた志願者数ですが、2026年現在も男女合計で3倍から4倍台前半の実質倍率を堅持しています。定員わずか80名(一般枠・英語重点枠等の合計)という極めて狭き門に対して、毎年300名以上の精鋭が挑む過酷なサバイバルレースが繰り広げられています。
水都国際中学校の入試は、一般的な学力検査とは根本的に異なる3つの要素で構成されています。
第一に、適性検査ⅠおよびⅡです。適性検査Ⅰでは国語的な読解力と自らの意見を論理的に構築する記述表現力が問われます。長文の中から筆者の主張を的確に捉え、制限字数内で自己の思考を展開する能力が必須です。適性検査Ⅱでは算数・理科・社会の枠組みを超えた数的処理、グラフや図表のデータ分析、自然科学的な事象に対する論理的考察が課されます。パターン化された計算ドリルをこなすだけでは歯が立ちません。
第二に、関心が高い求められる英語レベルの真実です。選抜には「一般枠」と「特別枠(英語重点枠)」が存在します。海外帰国子女やインターナショナルスクール出身者が集う英語重点枠では、英検2級〜準1級レベルの高度な運用能力と英語での面接・エッセイが求められます。しかし、定員の多数を占める一般枠においては、受検時点で流暢な英会話ができる必要は必ずしもありません。入試要領でも一般枠の検査言語は日本語が基本です。問われているのは過去の英語資格ではなく、「入学後にオールイングリッシュの授業へ前向きに飛び込める柔軟性と知的好奇心」です。
第三に、合否のキャスティングボートを握る面接および自己申告書(作文)です。複数名の面接官による個人・集団面接では、志望動機の具体性はもちろん、「予測不能な質問に対して、自分の言葉で思考のプロセスを伝えられるか」「他者の意見を傾聴しながら議論を前進させられるか」といった対人協働性が徹底的に審査されます。丸暗記した回答を不自然に復唱する受験生は、百戦錬磨の面接官に見抜かれ、容赦なく評価を落とす結果となっています。