たとう紙とは?着物を守る役割や寿命・包み方と買い方を徹底解説

たとう紙とは?着物を守る役割や寿命・包み方と買い方を徹底解説

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「たとう紙に包んで桐タンスにしまってあるから大丈夫」――そう信じ込んで数年間タンスを開けていない方は、今すぐ引き出しを確認してください。結論から申し上げますと、たとう紙の放置は着物にとって致命的なリスクとなります。

たとう紙は周囲の湿気や空気中のガスを吸着し続けるため、明確な耐用年数(寿命)が存在します。一般的な交換時期の目安は約2〜3年、湿気の多い環境では最長でも5年が限界です。寿命を迎えたたとう紙は自ら吸い込んだ湿気と空気中の不純物によって酸性化し、劣化が進みます。

特に危険な兆候が、たとう紙の表面に現れる茶色や黄色のポツポツとした斑点(黄ばみ・茶シミ)です。これは紙自体の繊維が湿気によって酸化し、カビの胞子や雑菌が繁殖し始めている決定的な危険信号です。この状態を放置すると、たとう紙が保持しきれなくなった湿気とカビが着物の絹繊維へと移行し、修復に数万円単位の費用がかかる「金糊変色」や「カビ染み」を引き起こします。

着物を守る盾であったはずのたとう紙が、放置によって「着物を攻撃する凶器」へと変貌してしまうのです。年1〜2回の虫干し(陰干し)のタイミングでたとう紙を点検し、紙にハリがなくなっていたり、わずかでも茶色いシミが見られたりした場合は、迷わず新しいものへ交換してください。

林 結菜
著者

林 結菜

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。