本曲における最大の聴きどころの一つが、難波章浩のハイスタにおけるボーカルの表現力と、楽曲をグイグイと前進させるベースプレイの共存です。感情をストレートにぶつけるような力強さと、哀愁を帯びたハイトーンの抜けの良さは、ハイスタサウンドのフロントマンとして唯一無二の存在感を放っています。
プレイヤー視点からハイスタ DEAR MY FRIEND ベースTAB譜を分析すると、一見シンプルなルート弾き主体のフレーズに見えながらも、随所に散りばめられた的確なオクターブ移動や、小節の繋ぎ目で効果的に入るフィルインが楽曲のドライヴ感を何倍にも増幅させていることが分かります。
特に驚異的なのは、BPM200前後の猛烈なスピードでタイトにダウンピッキングを刻みながら、一切ピッチをブラさずに主旋律を歌い上げる難波章浩のフィジカルとリズム感です。ベースボーカルという極めて負荷の高いプレイスタイルにおいて、彼が築き上げたアプローチは、後の日本のロックバンドにおけるベースボーカリストの絶対的な指標となりました。