深夜2時。静まり返った街の中で、調剤室のモニターが青く光る。画面越しに現れたのは、高熱を出した乳幼児を抱えて不安そうな表情を浮かべる母親だ。対応にあたる薬剤師は、手元の端末で電子処方箋を確認しながら、解熱剤の正確な投与量と過去のアレルギー履歴をテキパキとチェックしていく。
夜間救急外来を受診したものの、近隣の薬局がすべて閉まっており途方に暮れるケースは少なくない。この「夜間処方難民」の発生を防ぐため、オンライン服薬指導と即日配送ネットワークを組み合わせた仕組みをいち早く整えた。薬剤師による指導が終わると、連携する配送チームが専用の温度管理ボックスを積み込み、患者の自宅へと走る。単に薬を渡すだけでなく、夜間特有の恐怖心に寄り添う声かけを絶やさない。