長年にわたり警鐘を鳴らし続けてきた医療現場の声を受け、行政も本格的な規制と啓発に乗り出しました。厚生労働省が策定した飲酒ガイドラインでは、健康リスクを高める飲酒量として「純アルコール量」を明確に基準化しています。
ガイドラインが示す「生活習慣病のリスクを高める飲酒量」は、1日あたりの純アルコール摂取量として男性40g以上、女性20g以上です。女性の場合、スト缶の350ml缶(25.2g)をたった1本飲むだけで1日の安全基準を易々とオーバーしてしまいます。男性であっても、500mlロング缶(36g)を1本空ければほぼ上限に達します。
習慣的なストロング缶の多量摂取がもたらす主なリスクは次の通りです。
- 急性リスク:脱水症状、転倒や事故による外傷、ブラックアウト(一時的記憶喪失)、急性アルコール中毒
- 慢性リスク:重篤な肝障害(脂肪肝から肝硬変への移行)、高血圧・不整脈などの循環器疾患、大腸がんや食道がんの発症率上昇
- 依存症リスク:手軽に入手できる高濃度アルコールによる耐性形成と、急激なアルコール依存症への進行
精神科医や依存症専門医の間では「合法的に手に入る最も警戒すべき薬物に近い」とまで表現されるほど、身体と精神に与えるダメージの深さは社会問題視されてきました。