横田慎太郎さんを語るうえで欠かせないのが、温かく強固な家族構成です。横田家は、元プロ野球選手である父・真之(まさし)さん、母・まなみさん、姉・真子(まこ)さん、そして慎太郎さんの4人家族でした。
父の横田真之氏は、ロッテオリオンズや中日ドラゴンズで巧打の外野手として活躍した元プロ野球選手です。慎太郎さんは幼少期から父の背中を追い、類まれな身体能力と野球センスを磨いてきました。プロ入り後も、父は技術面・精神面での最も心強い理解者であり続けました。
そして、闘病生活において文字通り命を削って支え続けたのが、母親のまなみさんでした。2017年の診断以降、約半年間に及ぶ過酷な抗がん剤治療と放射線治療の間、まなみさんは病室の簡易ベッドで寝泊まりを続け、24時間態勢で息子の看病にあたりました。自著『奇跡のバックホーム』の手記にも、激しい副作用と視力低下に苦しみ、心が折れそうになる慎太郎さんを「お母さんがついているから大丈夫」と抱きしめ続けた母の姿が克明に綴られています。
一部で噂された「支える恋人」の正体は、まさにこの母・まなみさんをはじめとする家族の無償の愛でした。家族が一丸となって病魔と闘い、グラウンドへの復帰を信じて歩んだ日々の記録は、単なる美談を超えた人間の絆の強さを物語っています。