オートライトが普及する一方で、旧型車や一部の商用車、軽自動車などを運転する際に多発するのがヘッドライト消し忘れによるトラブルだ。夜間に手動でライトをつけ、降車時に消し忘れた場合、どれくらいの時間でバッテリーが干上がるのだろうか。
JAF(日本自動車連盟)のテストデータおよび電装工学の計算値に基づくと、一般的な乗用車用バッテリー(50Ah前後・健全度100%)におけるライトつけっぱなし時間とバッテリー上がりの目安は以下のようになる。
- ハロゲンヘッドライト(消費電力約110W〜120W):わずか2〜3時間程度でセルモーターが回らなくなる電圧(約10.5V以下)まで低下する。
- スモールランプのみ(消費電力約10W〜20W):ヘッドライトよりは長持ちするものの、10〜15時間程度でエンジン始動不能に陥る。
- LEDヘッドライト搭載車(消費電力約30W〜50W):省電力化が進んでいるが、5〜8時間程度放置すれば始動不能ラインに達する。
特にハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)の場合、走行用の高電圧メインバッテリーとは別に、システム起動を司る「12V補機バッテリー」が搭載されている。この補機バッテリーは容量が比較的小さいため、ライト消し忘れやドア半ドアによる室内灯点灯によって短時間でバッテリー上がりを起こし、車全体のシステムが立ち上がらなくなるという落とし穴がある。
確実なバッテリー上がり対策としては、降車時にドアを開けた際のアラーム警告音を必ず確認する習慣をつけること、そして3年以上経過したバッテリーはCCA値(コールドクランキングアンペア:始動性能指標)をテスターで定期測定し、電圧低下の兆候を早期に察知することが不可欠だ。