見た目のインパクトからはとても想像できないが、タガメの雄は強いフェロモンを分泌する。この成分が、洋梨や青リンゴ、あるいはトロピカルフルーツを想起させるフレッシュな香りの正体だ。特に食用として流通している「タイワンタガメ」の雄は香気が非常に強く、調理中から部屋いっぱいに甘く爽やかな香りが漂うほどだ。
胸部の肉は鶏胸肉や白身魚のようにあっさりとしてクセがなく、脂肪分が少ない。一方、お腹の内部にある腺からあふれ出る香気成分が、肉全体に上品なフレーバーを纏わせている。一度この味を知った食通たちが「フルーティなディナー」と称賛するのも納得だ。