就職活動や転職市場において、除籍の事実をどう開示すべきかは非常にデリケートな問題です。「除籍」と書くべきか、「中途退学」と書いてよいのか、多くの求職者が頭を抱えます。
実務上の慣例として、履歴書の学歴欄には「〇〇大学〇〇学部〇〇学科 中途退学」と記載するのが一般的であり、許容されるケースがほとんどです。「除籍」と「中途退学」は大学内部の身分処理としては区別されますが、社会的な経歴区分としてはどちらも「大学を卒業せずに途中で離籍した事実」を指すためです。
ただし、面接や採用手続きで「退学証明書」の提出を求められた場合、大学が発行するのは「除籍証明書」になります。人事担当者から「これは除籍ですか?」と確認された際に嘘をつくと、経歴詐称(学歴詐称)のリスクを招く恐れがあります。
履歴書および面接対応の実務ルールは以下の通りです。
- 履歴書の表記:「中途退学」と記載し、行を分けて「(家庭の経済的理由により中途退学)」「(進路志望変更のため中途退学)」など、納得感のある客観的理由を一言添える。
- 未納による除籍の場合:理由を尋ねられた際は「経済的な事情により学費の継続納付が困難となり、除籍となりました」と誠実に説明し、現在は就労意欲と自立した生活基盤があることをアピールする。
- 事実の隠蔽は厳禁:大学に在籍していた期間そのものを隠して「空白期間(ブランク)」にすると、面接官に別の疑念(引きこもりや就業不能状態など)を抱かせる原因になります。
近年の採用市場では、20代〜30代のポテンシャル採用を中心に「なぜ退学・除籍になったのか」「そこから何を学び、どう行動を起こしてきたか」というリカバリーの姿勢を重視する企業が増加しています。過度に卑屈になる必要はありません。