結婚から30年以上の歳月が流れた。夫である武豊は、日本中央競馬会における通算勝利数の前人未到の記録を更新し続け、国内外のビッグレースで勝利を積み重ねている。だが、その華々しい偉業の裏には、間違いなく佐野量子の存在があった。
騎手の妻としての毎日は決して平坦ではない。怪我による長期離脱の際にはリハビリを献身的に支え、日々の食事ではミリグラム単位の体重管理に気を配る。夫がレースで勝利を飾った際も、決して出しゃばることなく自宅で静かに帰りを待つ。二人三脚で築き上げてきた夫婦の絆こそが、日本競馬界の至宝を支える最大の原動力となっている。