公式インタビューや自著を通じて自身の診断名や特性を公に明かした著名人は、表現者からアスリート、実業家まで多岐にわたります。彼らが明かした過去の苦悩と、そこから抜け出す転機となったエピソードを紐解きます。
モデル・俳優として確固たる地位を築く栗原類氏は、8歳の頃に米国でADD(注意欠如障害)の診断を受けたと告白しました。著書『発達障害の僕が輝ける場所をみつけられた理由』のなかで、幼少期に「冷蔵庫の音が気になって集中できない」「服のタグの感触に耐えられない」といった感覚過敏やこだわりがあったことを詳細に綴っています。自身の個性を否定せず、長所を伸ばす育て方をしてくれた母親や主治医の支えがあったからこそ、独特の空気感を持つ唯一無二の表現者として開花しました。
日本の音楽シーンを牽引するシンガーソングライターの米津玄師氏は、過去の音楽誌(『CUT』など)のロングインタビューで、20歳頃に高機能自閉症(ASDに分類される特性)と診断された経験を赤裸々に明かしています。幼少期から感じていた「周囲との圧倒的な隔絶感」や「コミュニケーションの違和感」が診断によって腑に落ち、自身の内面世界を極限まで純化させた楽曲制作への原動力となったと語られています。
経済評論家の勝間和代氏は、ADHD特有の「衝動性」や「極端な片付けの苦手さ」を自著やメディアでオープンに発信しています。忘れ物や不注意による損失を責めるのではなく、スマート家電や徹底的な自動化システムを導入することで弱点を補う「環境適応術」を提示し、多くのビジネスパーソンから支持を集めました。
タレントのミッツ・マングローブ氏は、読字障害(ディスレクシア)や空間認識の特性についてTV番組で言及しています。「文字が立体的に見えたり並びが歪んで見えたりする」というハンディキャップを抱えながらも、驚異的な記憶力や語彙力を磨き上げ、独自の知性派コメンテーターとしてのポジションを確立しました。