サザンオールスターズの最新ツアーにおいて、最大のハイライトとなったのが「旅姿六人衆」のセットリスト入りだ。長年、ファンの間では「バンドの重要な節目でしか演奏されない」「事実上の封印状態にある」と囁かれてきただけに、イントロの数小節が奏でられた瞬間の客席の動揺と歓喜は言葉に尽くしがたいものがあった。
ステージ関係者の証言によれば、今回のツアーリハーサル初期段階では本曲の選曲に慎重な議論が重ねられていたという。しかし、半世紀近くにわたり走り続けてきたバンドの「現在地」をありのままに提示したいというメンバー全員の強い意志により、ついに封印解除が決断された。幾重にも重なるアコースティックギターの音色と重厚なリズムセクションが合わさる瞬間、会場の空気が一変する。それは単なるノスタルジーではなく、今なお進化を続ける現役バンドの圧倒的な生命力を証明する瞬間であった。