小木曽を語る上で絶対に外せないのが、あのあまりにも有名な「机バンバン」のシーンだ。人事部の権力を盾に取り、浅野支店長らと結託して半沢を追いつめようとする小木曽忠生。彼が発する粘着質な嫌味と、狂気的なリズムで叩きつけられる手首の打撃音は、視聴者の胃を痛くさせるほどのリアルな恐怖を醸し出していた。
この強烈なキャラクターを怪演したのが、名バイプレイヤーとして知られる緋田康人だ。劇中での机を叩く動作は、単なる台本上の指示を超え、現場での試行錯誤と役柄への深い洞察から生まれたという。緋田自身が明かしたエピソードによれば、あまりに力を込めて机を叩き続けたため、撮影終了後には手がパンパンに腫れ上がり、しばらく痛みが引かなかったという裏話もある。徹底した役作りが、あのテレビ画面越しにも伝わる緊張感を生み出していたのだ。