政権がキャッチフレーズとして掲げたのが、格差是正や労働市場の流動化を狙った再挑戦支援内閣の思想である。高度経済成長の残り香が消え、格差問題が表面化し始めた社会構造の変化に対し、国家としてどのようにセーフティネットを再構築するか。その問いに対する一つの答えがこの理念であった。
提出された閣僚名簿を分析すると、社会保障改革派や経済専門家が要所に配置されていることがわかる。単なるスローガンにとどまらず、一度失敗した個人や中小企業に再びチャンスを与える法制度の整備が進められた。政策の推進力を担保するため、各省庁の縦割りを打破するタスクフォースが結成されたのもこの時期の特徴だ。