2026年の大きな目玉として定着したのが、VRヘッドセットやスマートグラスを利用した没入型(イマーシブ)ライブ視聴だ。甲子園球場のバックネット裏や、熱気渦巻くアルプススタンドの中央に配置された360度カメラの映像が、瞬時に視聴者を現地の特等席へとタイムスリップさせる。
右を向けばメガホンを振る応援団の姿があり、頭上には夏の青空と甲子園特有の銀傘が広がる。聞こえてくるのは浜風の音と、地鳴りのような歓声。病室や遠く離れた海外の部屋にいながらにして、まるで現地で風を感じているかのような感覚を覚える。この体験は、物理的な距離や身体的な制約を飛び越え、観戦という行為そのものを再定義している。