背骨の曲がりが軽度である場合、あるいは進行防止を目指す段階では、毎日の生活習慣の見直しと科学的根拠に基づいたアプローチが欠かせない。まず注意すべきは、安易な自己流の姿勢矯正グッズへの過度な依存だ。市販の矯正ベルトなどで外側から無理に圧迫しても、深層筋(インナーマッスル)が鍛えられるわけではなく、かえって筋力低下を招くリスクがある。
真に効果的なのは、体幹の安定性を高める運動療法だ。背骨を支える腹横筋や多裂筋を意識的に刺激するドローインやピラティス的エクササイズ、あるいは世界的に評価されているシュロス法に基づく呼吸・体幹トレーニングなどが有効とされる。これらは背骨の自然なS字カーブを取り戻し、過剰な負荷を分散させる効果を持つ。
あわせて、長時間のデスクワーク時にはPCモニターの高さを目線の正面に合わせる、スマートフォンを見る際に首を深く曲げないといった、日常動作の再設計を徹底することが悪化を防ぐ防波堤となる。