四季をさらに細やかに分けた「七十二候」をメニューに反映させる動きが、都市部の居酒屋で急拡大している。わずか5日ほどで移り変わる季節のグラデーションを、全国各地の契約農家から届く朝採れ野菜や地魚で表現する試みだ。昨日までのお品書きが今日には変わり、一期一会の皿が卓上を彩る。
物流インフラのスマート化が進んだ2026年だからこそ、地方のマイナーな名産品が採れたての鮮度で都市部に届く。流通に乗らなかった地方の珍しい山菜や、特定地域でしか消費されてこなかった地魚が、洗練された逸品へと昇華する。カウンター越しに繰り広げられる「今日の素材」を巡る会話は、客と生産者、そして料理人を固い絆で結びつけている。