ここで見落としてはならないのが、「竿あり」という言葉が持つセンシティビティと誤解のリスクです。
インターネット上のコンテンツとして消費される一方で、日常の対人コミュニケーションでこの言葉を無自覚に使うことは重大なマナー違反、場合によってはハラスメントに該当します。トランスジェンダー女性の中には、自身の身体的特徴に強い性別違和(ディスフォリア)を抱えている人も多く、他者から身体の特定の部位を名指しされることに深い苦痛を覚えるケースが少なくありません。
「竿あり」というワードは、あくまで特定のフェティシズム、サブカルチャーの文脈、あるいは当事者自身がエンターテインメントとして公認して名乗っている場に限定して使われるべき符牒です。公の場や個人的な人間関係において相手の身体的特徴を詮索・分類する行為は厳に慎まなければなりません。
【プロの結論】「竿あり」カルチャーを楽しむ人・慎重になるべき人の判断基準
ジェンダー論および心理的バウンダリー(境界線)の観点から、このカルチャーに接する際の判断基準を提示します。
【向いている人・健全に楽しめる人】
- 二次元・三次元を問わず、固定観念にとらわれないジェンダー表現やギャップの魅力を尊重できる人
- コンテンツとしての魅力と、生身の当事者の人権・プライバシーを明確に切り離して思考できる人
- 相手の意思や身体のコンディションを理解し、一方的な理想を押し付けない人
【慎重になるべき人・接し方を改めるべき人】
- 現実のトランスジェンダーや女装男子全員が下半身をオープンにしていると錯覚している人
- 相手のセクシャリティや身体的特徴を本人の承諾なく詮索・からかいの対象にする人
- 二次元のファンタジーと生身の人間の身体的リアリティを混同してしまう人