聲の形・川井みきはなぜ嫌われる?自己保身の心理と原作結末を徹底考察

聲の形・川井みきはなぜ嫌われる?自己保身の心理と原作結末を徹底考察

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ネット上の感想掲示板やSNSにおいて、川井みきに対する評価は「作中で最もリアルで恐ろしい人物」という意見でほぼ一致しています。小学生時代の西宮硝子に対するいじめにおいて、直接手を下した石田将也や、露骨な嫌悪感をぶつけた植野直花とは異なり、川井は終始「良心的な傍観者」の仮面を被り続けました。

彼女がここまで嫌悪される最大の理由は、「自分は絶対に正しい善人である」という強固な自己認識(自己欺瞞)にあります。硝子へのいじめが学級会で問題視された際、将也から関与を指摘されると、川井は即座に涙を流して被害者を装い、クラス全員を味方につけて将也一人に全責任を押し付けました。

計算高く悪事を働くキャラクターであれば「悪役」として割り切れます。しかし川井の場合、「自分は西宮さんを助けようとしていた」「悪いのは暴走した石田くん」と本気で信じ込んでいる点が、受け手に強いストレスと生理的嫌悪感を与えます。大今良時先生による「人間の無自覚な狡さ」の解像度が高すぎるがゆえの炎上現象といえます。

中村 さくら
著者

中村 さくら

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。