サフォーク種のラム肉(生後1年未満の仔羊)が持つ最大の特徴は、「シルクのような舌触り」と「澄んだ脂の甘み」にあります。一般的な羊肉では脂身に独特の香り成分(不飽和脂肪酸の酸化物や分岐脂肪酸)が濃縮されやすい傾向がありますが、適正な飼育管理を受けたサフォーク種の脂は融点が人間の体温に近く、口の中で嫌味なくサラリと溶けていきます。
特に北海道の名店が提供するサフォーク種のジンギスカンでは、従来の「タレに漬け込んで臭みを消す」スタイルではなく、肉そのものの鮮度と旨味を味わうために「塩と胡椒、あるいは軽めの生ダレ」でさっと炙る焼き方が主流となっています。都内の高級ラムチョップ専門店やフレンチレストランの総料理長も、「サフォーク種のロース肉は和牛のヒレ肉にも匹敵する柔らかさを持ちながら、後味が驚くほど軽やかである」と証言しています。
また、月齢による風味の違いも明確です。生後1年未満のラム肉はみずみずしく繊細な味わいを楽しめる一方、生後1〜2年のホゲットや2年以上のマトンであっても、サフォーク種であれば深いコクと芳醇なアロマを兼ね備え、ジビエ愛好家や肉通を唸らせる極上の仕上がりを見せます。