長年ファンの間や音楽ファンの間で話題となってきたのが、『A・RA・SHI』の作詞者クレジットに記された「J&T」という名義の真相です。
この「J&T」とは、ジャニーズ事務所創業者の「Johnny's(J)」と、シンガーソングライターの菊池常利(きくち つねとし=TWUNE / T)氏の共同ペンネームであることが公に語られています。菊池常利氏は、Sexy Zone(現timelesz)のメンバーとして活躍する菊池風磨の実父であり、親子二代にわたってジャニーズ・J-POP史に深く関わる奇跡的なエピソードとして知られています。
菊池常利氏が手掛けたリリックは、当時の10代の少年たちが抱く焦燥感、大人社会への反発、そしてそれらを凌駕する希望を瑞々しい言葉で切り取っています。そして、その歌詞に命を吹き込んだのが、昭和から平成にかけて数多のメガヒット曲を手掛けた作曲家・馬飼野康二氏です。
馬飼野氏はこの楽曲において、ブラックミュージック(ファンク・ソウル)のグルーヴをベースにしつつ、日本人の耳に馴染む哀愁と高揚感が同居したメロディを構築しました。Aメロ・Bメロのストリート感溢れるビートから、サビで一気に開放的なメロディアス路線へと昇華する構成は、発売から四半世紀以上が経過した現在も色褪せない完成度を誇っています。