ネット上の情報で混乱を招きやすいのが、「ウォーミングアップとしての有酸素運動」と「脂肪燃焼を目的とした本運動としての有酸素運動」の混同です。この2つを明確に区別できていないことが、順序論争を複雑にしています。
筋トレの前に体を温める目的で行う5〜10分程度の軽いウォーキングやエアロバイク(心拍数100未満)は、関節可動域を広げ、滑液の分泌を促し、怪我を防止する上で極めて有効です。これは「ウォーミングアップ」であり、筋グリコーゲンを枯渇させるような「有酸素運動」ではありません。問題視されているのは、筋トレ前に20分以上本格的に走り込んでしまうケースです。
ランニングとウォーキング、筋トレ後にはどちらを選ぶべきか?
筋トレ直後の疲労した身体で行う場合、「ウォーキング(傾斜トレッドミル歩行)」が最も安全かつ効果的です。ランニングは着地時に体重の3倍近い衝撃が下半身の関節にかかるため、すでに筋トレで疲弊した膝や腰を痛めるリスクが跳ね上がります。
また、ランニングのような高衝撃運動は筋細胞のカタボリック(分解)を加速させやすいのに対し、早歩き程度のインクライン(傾斜5〜8%)ウォーキングであれば、関節への負担を抑えつつピンポイントで「脂肪燃焼ゾーン」の心拍数を維持できます。